検索結果でタイトルが書き換わる原因と直し方
<title> には「サービス比較の選び方|◯◯」と書いた。検索結果に出ているのは「◯◯とは」。——同じページなのに、文言が違う。
先に結論を書きます。「なぜこの文言になったか」を Google 側の処理から逆算しようとすると、たいてい行き止まりになります。手を入れる余地があるのは別のところです。公式ドキュメントが「避けなさい」と名指ししている条件を、自分のページから1つずつ消す。ほぼこれに尽きます。
その名指しは、抽象的なお願いではありません。かなり具体的です。
公式が名指しで避けろと書いていること
Google のタイトルリンクのドキュメントは、検索結果に出したい文言があるなら、各ページに固有で(unique)、説明的で(descriptive)、簡潔な(concise)タイトルを <title> 要素に置くこと、と書いています。そして避けるべきものを並べています。キーワードの詰め込み、定型文(boilerplate text)、半分空のタイトル(half-empty titles)です。さらに、ブランド名は簡潔に扱うこと、ページの主要な言語・表記体系とタイトルを一致させること、ページの主タイトルを視覚的に目立たせることも挙げています。
これを自分のテンプレートに当てて読み替えると、こうなります。
| 避けるべき条件 | テンプレート上でよく起きている形 | 何を直すか |
|---|---|---|
| 固有でない | 一覧・タグページが全部「記事一覧|社名」 | ページ固有の語(カテゴリ名・条件名)を先頭に入れる |
| 説明的でない | 「サービス」「お知らせ」だけ | そのページで何が得られるかを1語足す |
| 簡潔でない | 社名のあとに事業説明が3つ並ぶ | 社名だけ残し、事業説明はテンプレートから外す |
| キーワードの詰め込み | 「SEO対策 SEO 対策 SEO コンサル」 | 同義語の反復をやめ、1語に絞る |
| 定型文(boilerplate) | 全ページ共通の接尾辞が本体より長い | 接尾辞は社名程度まで削る |
| 半分空(half-empty) | 記事名の変数が空で「|社名」だけ出る | 変数が空のときの代替文言をテンプレートに用意する |
| 言語・表記体系の不一致 | 本文は日本語、<title> は英語 | 本文の言語に合わせる |
| 主タイトルが目立たない | h1 が装飾で小さく、別の文字が最大 | ページ内で主タイトルが視覚的に最大になるようにする |
一つめから三つめは、CMS のテンプレートを1か所直せば全ページに効きます。「半分空」は変数の空文字がそのまま出ている形で、記事のない下書き URL や検索結果ページで起きがちです。最後の「主タイトルが目立たない」だけは HTML ではなく CSS の話で、見落とされやすいところです。
「◯文字以内」というルールは公式にはない
長さの話も整理しておきます。ドキュメントは、<title> 要素の長さに制限はない、と明記しています。そのうえで、タイトルリンクは検索結果で必要に応じて切り詰められる、通常はデバイスの幅に合わせて、と書いています。
つまり、切り詰めは表示側の処理です。「30文字を超えたから書き換えられた」という因果ではありません。ここを取り違えると、文字数だけ削って原因が残ります。
ただし、不必要に長く冗長なテキストを <title> に入れることは避けるよう書かれています。説明的な語をいくつか入れておくのは役に立つことがある、とも書かれています。切り詰めが表示幅で起きる以上、重要な語を先頭側に置いておくほうが安全でしょう。これは公式の記述からの推測なので、断定はしません。
原因を5ステップで絞る
ここからは手順です。上の表を頭から順に当てるのではなく、証拠を先に集めます。
- 検索結果に出ている文言をそのままコピーする。 シークレットウィンドウで
site:検索を使い、対象 URL を1件だけ表示させます。表示された文言を一字一句コピーしてください。記憶で書き写すと、この後の照合が壊れます。 - その文言がページのどこにあるか探す。 ブラウザでページのソースを開き、コピーした文言で検索します。
h1、上部の見出し、パンくず、og:title、ナビゲーションのリンク文言。どこかに完全一致か、それに近い形が見つかることが多いはずです。見つかった場所が、直すべき対象です。 - Search Console の URL 検査ツールでレンダリング後の見え方を確認する。 このツールでは、Google-InspectionTool から見えたページのスクリーンショットを確認できます。ヘルプには、ページの要素がすべて存在し意図どおりに見えているかの確認に役立つこと、差異は Google-InspectionTool に対してブロックされているリソースが原因である可能性があることが書かれています。2で見つけた見出しが、ここでも同じ文言で出ているか。出ていなければ、その文言を作っているスクリプトや読み込みが届いていない可能性があります。
- 同じ検査画面で、クロールと正規化の状態も確認する。 「クロールを許可?」は、robots.txt のルールでページがブロックされているかどうかを示します。ページが
canonicalを明示的に宣言していれば、ユーザー宣言の正規 URL としてそこに表示されます。検査した URL と、検索結果に出ている URL がずれていることがあります。その場合、直す対象のページ自体が違います。 - 上の表に当てて、該当する行だけ直す。 2で見つかった代替文言が
h1なら、<title>とh1の食い違いが起点です。全ページ共通の接尾辞が本体より長いなら、定型文の行です。
3と4を飛ばして表から入ると、たいてい空振りします。証拠を先に取るのはそのためです。
1本通してみる
架空ですが、よくある形で通します。
コーポレートサイトの制作事例ページ。テンプレートはこうなっていました。
<title>{{事例名}} | 株式会社◯◯ - 東京のWeb制作・ホームページ制作・SEO対策・広告運用</title>
検索結果に出ていた文言は「大学サイトのリニューアル事例」。ステップ2でソースを検索すると、h1 と完全一致しました。<title> の側は「大学サイトのリニューアル事例 | 株式会社◯◯ - 東京のWeb制作・…」です。
表に当てると、3行が同時に該当します。簡潔でない(社名のあとに事業説明が4つ)、キーワードの詰め込み(「制作」の反復)、定型文(全ページ共通の接尾辞が本体より長い)。ステップ3のスクリーンショットには、h1 の文言がそのまま出ていました。読み込みがブロックされて見出しが別物になっている、という筋ではなさそうです。
直したのはテンプレート1行です。
<title>{{事例名}} | 株式会社◯◯</title>
事業説明の並びは <title> から外し、ページ内の本文に移しました。接尾辞は社名だけです。事例名が空になるパターンがあったので、空のときは「制作事例」を入れる分岐も足しています。半分空のタイトルを消すためです。
誤解しやすいところ
書き換えを「罰」と読むと、対処を誤ります。品質の処分として扱いはじめると、記事を丸ごと書き直すような大きな手当てに向かってしまう。実際に効くのは、テンプレートの1行を直すことだったりします。
<title> を直せば必ず思いどおりの文言になる、とも考えないほうが安全です。公式が求めているのは、固有で説明的で簡潔なタイトルを置くところまで。こちらで確実にできるのも、避けろと書かれている条件を1つずつ消すところまでだと考えておくのが無難でしょう。
もう1つ、多言語サイトの取り違えがあります。日本語のページに英語の <title> を残す構成は、公式が挙げている「ページの主要な言語・表記体系との一致」に反します。英語版と日本語版でテンプレートを共有していると、ここが残りがちです。
直したあとに見るもの
直してすぐに検索結果が変わるとはかぎりません。何日で戻る、という固定の日数もこちらでは示しません。状態で見てください。
まず、ソースの <title> が新しくなっているか。次に、URL 検査ツールのスクリーンショットで、ページの見出しが新しい状態で出ているか。そのうえで、実際の検索結果の文言が変わったか。この順に確認します。検索結果の文言が変わらないまま数週間経つなら、ステップ2に戻ります。代替文言の出どころを取り違えている可能性が高いためです。
なお、文言が変わったあとにクリックがどう動いたかは、順位や需要の変動と混ざります。タイトルを変えたから増えた、と一本の線で結ぶのは避けたほうがよいでしょう。
自己点検シート
手を動かす前に、この5行を埋めてみてください。
| 確認 | 埋める内容 | 埋まらないときの入口 |
|---|---|---|
| 検索結果の実際の文言 | コピーした一字一句 | ステップ1 |
| ソース内での一致箇所 | h1 / og:title / パンくず など | ステップ2 |
| レンダリング後の見え方 | 検査ツールのスクリーンショットに見出しが出ているか | ステップ3 |
| 検索結果の URL と検査した URL | 一致 / 不一致 | ステップ4 |
| 該当した避けるべき条件 | 表の行番号 | 表を頭から当てる |
3行目が埋まらないなら、まだ原因を特定できていません。表を眺める前に、そこを埋めるのが近道です。
タイトルの文言そのものをどう組み立てるかはタイトルと説明文でクリック率を上げるに、h1 の置き方は見出し構造とh1が複数あるときにまとめています。直したあとに数字が動かないときの切り分けはSearch Console のクリック数が減ったときの点検リストが使えます。
出典
