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内部リンクは前後の文で決まる|リンク周辺テキストの直し方

Wemiro編集部読了目安 12
内部リンクリンクテキストコンテンツ設計

重要なページへリンクは張った。リンクの文字も「こちら」ではなく、ちゃんと内容がわかる言葉にした。——それでも手応えがないとき、見落としているのはリンクの外側かもしれません。

Googleはリンクの書き方についてこう書いています。リンクに文脈を与えてください、リンクの前後にある文が重要になるため、全体としての文章に注意を払うようにしてください、と。注意を向ける先はリンクの文字だけではない、ということです。

先に結論です。点検すべき単位は「リンクの文字」ではなく「リンクを含む1〜2文」。この単位で読み直すと、直すべき箇所はだいたい自分で見つかります。

Googleが求めているのは「文脈」

まず、リンクがどう扱われているかを押さえます。Googleは、ページの関連性を判断するときと、クロールする新しいページを見つけるときに、リンクをシグナルとして使うと説明しています。クロールというのは、Googleのロボットがページを巡回して情報を集める動きのことです。

その前提として、リンクは読み取れる形で書かれている必要があります。通常、リンクが href 属性を持つ <a> 要素である場合のみ、Googleはリンクをクロールできる、とされています。href 属性のない <a> や、スクリプトの動きでリンクとして機能しているタグからは、URLを信頼できる形で抽出することはできない、とも書かれています。ここは前提条件です。

そのうえで、内部リンクについての案内があります。内部リンクに使うアンカーテキスト(リンクが設定されている、実際にクリックできる文字の部分)により注意を払うと、ユーザーやGoogleがサイトの内容を簡単に把握できるようになり、サイト上の別のページも見つけやすくなる、という説明です。

続く一文が、この記事の本題に直結します。そのページの内容を読者に理解してもらうために役立つ、同じサイト上の別のリソースは何かについて、コンテキストを踏まえつつ検討して、それらのページへのリンクを追加します。

「コンテキストを踏まえつつ」。つまり、どこに置くかも含めた話として書かれています。

外部リンクについても同じ趣旨の記述があります。外部サイトへのリンクを張ることが理に適うと判断した場合は、リンクとともに、リンク先を連想できるような文脈を提供します、と。良い例として挙げられているのは、研究の内容を1文で説明したうえで「研究結果の全文は、〈論文タイトル〉で確認できます」とつなぐ書き方です。リンクの手前に、リンク先が何であるかを説明する文が置かれている形です。

リンクを並べると、前後のテキストが消える

同じ案内には、やってはいけない置き方も書かれています。

リンクのすぐ隣にリンクを配置しないでください、読者がリンク同士を識別しにくくなります——ここまでは読みやすさの話です。ただ、そのあとに続く一文が効きます。また、それぞれのリンクの前後のテキストが失われることになります。

失われる、という言い方です。リンクが2つ並ぶと、1つめの「うしろの文」と2つめの「手前の文」が、どちらも相手のリンクになってしまう。文脈として使える材料がなくなる、ということです。

記事末尾の「関連記事」のような箇条書きが、まさにこの形になりがちです。

3本とも、前後に説明がありません。悪質という話ではなく、文脈を持たない置き方だということです。本文の途中に1本ずつ埋めたリンクとは、性質が違います。

キーワードを詰めるのは逆方向

ここで、周辺テキストにキーワードを足す方向に走ると失敗します。

Googleは、可能な限り自然に記述し、リンク先のページに関連したキーワードを詰め込むことは避けてください、と書いています。キーワードの乱用はスパムに関するポリシーに違反する、という注意つきです。さらに、次のページについて読者が理解するうえでそのキーワードが本当に必要かどうかを考えてください、アンカーテキストにキーワードを詰め込んでいると感じるなら実際にそうである可能性が高い、とも続きます。

判定の基準は「読者が理解するうえで必要か」です。検索されたい言葉かどうかではありません。

ですから、周辺テキストを直す作業は、キーワードを増やす作業ではありません。リンク先が何のページで、なぜいま読む価値があるのかを、1文で書き足す作業です。結果として関連する語が入ることはありますが、それは目的ではなく副産物です。

自社サイトのリンク周辺を点検する5ステップ

ここからは公式の手順ではなく、こちらの提案する進め方です。全ページを一度に見ようとすると挫折するので、対象を絞ります。

  1. 評価を集めたい「主要ページ」を3つ決める。 サービス紹介、料金、中核の解説記事など、検索から来てほしいページです。全ページを対象にしないのは、内部リンクの点検が「どのページに文脈を集めるか」の作業だからです。対象が広がると判断がぶれます。
  2. その3ページへ、どこからリンクしているかを洗い出す。 サイト内検索やCMSの記事一覧でURLを検索するのが手軽です。まとめて調べたいときは、公開ページを取得して grep -o '.\{60\}<a href="/pricing".\{60\}' のように、リンクの前後60文字ごと抜き出す方法もあります。ここで拾いたいのはリンクの位置ではなく、リンクを含む前後の文です。
  3. リンクを含む1〜2文だけを、別の場所に書き出す。 ページ全体から切り離すのが大事です。文脈は前後の文で足りているか、を見たいので、記事全体を読める状態だと判断が甘くなります。テキストファイルでも表計算でも構いません。
  4. その1〜2文だけを人に見せて、リンク先を当ててもらう。 「この文だけ読んで、リンクの先には何が書いてあると思う?」と聞きます。社内の別チームの人が理想です。当てられなければ、文脈が足りていません。自分でやる場合は、1日置いてから読み直します。
  5. 当てられなかったリンクにだけ、1文足すか、置き場所を変える。 全部を直そうとしないでください。手順4で通ったリンクは、そのままで機能しています。直す対象は落ちたものだけです。

手順4まで来ると、落ちるのはたいてい記事末尾に並べたリンクと、「詳しくはこちら」で受けているリンクです。本文の説明の途中に埋めたリンクは、意外と通ります。周辺テキストが自然に説明になっているからです。

症状別の直し方

落ちたリンクは、落ち方で対処が変わります。

リンク周辺の症状何が足りていないか直し方優先度
リンクが2本以上隣り合っているそれぞれの前後のテキスト1本ずつ分け、各リンクの手前に説明を1文置く
「詳しくはこちら」で受けているリンク先が何かという情報リンク文字を内容がわかる言葉に変え、直前の文でリンク先の中身を要約する
記事末尾に箇条書きで並べているリンクごとの文脈本文中の関連する話題の直後へ移す。残す場合は各行に一言そえる
画像だけのリンクで代替テキストが空アンカーテキストそのもの画像の内容を説明する代替テキストを入れる
周辺文が「SEO対策 内部リンク 最適化」のような語の羅列文としての自然さ語を削り、読者向けの説明文に書き直す

一つめが、さきほどの「関連記事」の箇条書きがまさにこれです。並んでいる限り、どのリンクも文脈を持てません。二つめは数がいちばん多いはずです。「こちら」自体の是非は「こちら」は直すべき?リンクテキストの判断基準で扱っていますが、周辺テキストの観点では、直前の文でリンク先を説明できていれば「こちら」でも文脈は成立します。

四つめは補足が要ります。画像をリンクとして挿入している場合、Googleは img 要素の alt 属性をアンカーテキストとして使用する、と書かれています。代替テキストが空の画像リンクは、リンク文字が空のリンクと同じ状態です。周辺テキスト以前の問題として先に埋めてください。

五つめが、いちばん直しづらい。書いた本人には自然に見えるためです。手順4で他人に見せる価値は、ここにあります。

ワークスルー:1本のリンクを直す

解説記事から料金ページへリンクしている箇所を例にします。手順2で抜き出したのが、この2文だったとします。

分析の頻度は、サイトの更新頻度に合わせて決めるのが現実的です。詳しくはこちら

手順4でこれを人に見せると、まず当たりません。「こちら」の先が料金ページだと読み取れる材料が、1文もないからです。直前の文は分析の頻度の話で、料金には触れていません。

書き直したのがこちらです。

分析の頻度は、サイトの更新頻度に合わせて決めるのが現実的です。週1回で足りるのか、毎日見る必要があるのかで、必要なプランも変わります。プランごとの更新頻度と料金の一覧で、自分のサイトに合う頻度を確認してください。

足したのは1文だけです。「頻度によってプランが変わる」という橋渡しの文を入れ、リンク文字をリンク先の中身に変えました。これで、この2文だけを読んでもリンク先が料金の比較ページだと分かります。

注意したいのは、ここで「料金 プラン 比較 SEOツール」のような語を並べないことです。足したのは読者が次に進む理由であって、キーワードではありません。前述のとおり、詰め込みはスパムに関するポリシーに違反すると明記されています。

同じページへ複数の記事からリンクする場合、リンク文字を全部そろえる必要もありません。導入の文脈なら「プランごとの更新頻度と料金の一覧」、費用を検討している文脈なら「月額と対応サイト数の比較」。文脈が違えば、書く言葉も変わって自然です。これはこちらの判断ですが、無理に統一して不自然な文になるより読みやすくなります。

よくある誤解を3つ

「リンクを増やせば増やすほどいい」。 増やす対象はリンクではなく、文脈のあるリンクです。Googleは、関心のあるすべてのページに、同じサイト上の少なくとも1つ以上の別のページからのリンクがあることを推奨しています。ここで言われているのは「1本以上あること」であって、本数を競う話ではありません。文脈のないリンクを10本並べると、前述のとおり前後のテキストが失われます。

「内部リンクに nofollow を付ければ評価を調整できる」。 別の案内で、こうした rel 属性でマークアップされたリンクは一般にたどられることはない、と説明されています。ただし同時に、リンクされているページはサイトマップや他のサイトからのリンクなど、他の方法で発見されることがあるため、依然としてクロールされる可能性がある、とも書かれています。たどらせない指定であって、評価の流量を調整するつまみではありません。

「周辺テキストは検索結果の見え方には関係ない」。 少なくともタイトルリンク(検索結果に表示される見出し部分)については、関係する記述があります。ページのコンテンツにアクセスできない場合、Googleはページ外の情報(他のサイトのアンカーテキストなど)を利用してタイトルリンクを生成する、というものです。これはページの内容を読み取れないときの話なので、通常の状態にそのまま当てはめないでください。それでも、アンカーテキストがページ外の手がかりとして使われる場面がある、という事実は残ります。

直したあと、何を見るか

すぐに数字が動くことは期待しないでください。周辺テキストの書き換えは、順位に直結すると約束できる作業ではありません。ここを保証してしまうと、この記事自体が信用できないものになります。

確認は、日数ではなく状態で区切ります。

  • 直した文が読み取られたか:修正したページが再クロールされ、保存されているHTMLに書き足した文が入っているか。ここが動いていなければ、先を見ても仕方がありません。
  • リンク先の状態が変わったか:リンク先のページが未登録なら、まず登録されるか。登録済みなら、表示回数が動くか。順に見ます。
  • クリックの動きが変わったか:表示された回数のうち、実際にクリックされた割合。ただしこれは順位の変動や季節の需要でも動くので、単独では判断材料になりません。

三つめが動かなくても、一つめと二つめが進んでいれば作業としては成立しています。逆に、三つめだけを見て「効果がなかった」と結論を出すのが、いちばんもったいない終わり方です。

それに、この作業でいちばん確実に良くなるのは検索エンジンからの見え方ではありません。リンクの手前に1文あるかどうかは、読んでいる人がそのリンクを踏むかどうかを直接左右します。こちらは推測を挟まずに手に入ります。

どのページへリンクを集めるかという設計から見直したい場合は内部リンクの貼り方と設計|評価を集めて回遊を増やすを、リンク文字そのものの判断基準は「こちら」は直すべき?リンクテキストの判断基準を合わせてどうぞ。

出典

  1. Google 検索でリンクをクロール可能にする(Google 検索セントラル)
  2. 検索結果のタイトルリンクの管理(Google 検索セントラル)
  3. Google に外部リンクの関係性を伝える(Google 検索セントラル)

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