Google Discoverに載る条件——画像サイズとrobots設定
記事は出している。それなりに読まれてもいる。なのに、スマートフォンのおすすめフィード(Google Discover)からの流入だけが、いつまでもほとんど立ち上がらない。
原因は、たいてい記事の中身ではありません。画像の幅と、robotsメタタグ1行の設定です。しかもこの2つは、今日のうちに確認できます。
掲載の入口には、特別なタグは要らない
まず前提を1つ外しておきます。Discoverに出るために、専用のタグや構造化データを入れる必要はありません。
Googleは、コンテンツがインデックス登録されていて、かつDiscoverのコンテンツポリシーを満たしていれば、そのコンテンツは自動的にDiscoverの表示対象になると説明しています。特別なタグや構造化データは必要ない、と明記されています。
ただし、続けてこうも書かれています。表示対象になっていても、必ず表示されるとは限りません。
ここが最初のつまずきどころです。「対象になる」と「実際に出る」は別の話で、後者はユーザーの興味や関心に左右されます。実際、特定のトピックへの関心が下がって検索回数が減ると、フィードには別のコンテンツが優先され、サイトへの流入も変化することがあるとされています。
つまり、掲載の入口は広い。だからこそ、勝負は「出たときにどう見えるか」に移ります。そこを決めているのが画像です。
大きな画像で出すには、条件が2つある
Discoverでは、大きな画像で表示されるカードを見かけます。公式が大きな画像について挙げているのは、画像そのものの仕様と、max-image-preview:largeの設定(またはAMP)による有効化の2つです。どちらか片方だけを整えても、条件がそろわないことがあります。
1つめ:画像の仕様
Googleは、Discoverからのアクセスが発生しやすい大きな画像について、次の仕様を満たす画像を使うことをすすめています。
| 項目 | 公式が推奨する条件 |
|---|---|
| 幅 | 1,200ピクセル以上 |
| 総ピクセル数 | 合計30万ピクセル以上 |
| アスペクト比(縦横の比率) | 16:9 |
3つめまで見て「30万ピクセルって多いのか少ないのか」と思ったら、公式が挙げている例が分かりやすいです。1,280×720ピクセルの16:9画像は合計921,600ピクセルなので、この仕様を満たします。よくあるアイキャッチ画像のサイズが、そのまま基準を超えるわけです。
逆に言えば、幅800ピクセルのまま使っているアイキャッチは、すすめられている幅に届いていません。ここは画質の好みではなく、数字で確かめられるところです。
2つめ:max-image-preview:large
もう1つが、robotsメタタグのmax-image-previewです。名前のとおり、検索結果に表示されるそのページの画像プレビューの最大サイズを指定するルールです。
指定できる値は3つあります。
| 値 | 意味 |
|---|---|
none | 画像プレビューは表示されません |
standard | デフォルトの画像プレビューが表示されます |
large | ビューポート(画面の表示領域)の幅までの画像プレビューを表示できます |
そして、このルールが指定されていない場合、Googleはデフォルトサイズの画像プレビューを表示する可能性がある、とされています。無指定は「大きく出す許可を出していない状態」だと考えると分かりやすいです。
大事なのは適用範囲です。max-image-previewは、Googleウェブ検索、Google画像検索、Discover、アシスタントなど、すべての形式の検索結果に適用されます。Discover専用の設定ではありません。ここを1行入れるだけで、検索結果のサムネイルの見え方にも同時に効きます。
書き方はこうです。
<meta name="robots" content="max-image-preview:large">
他のルールと並べても構いません。公式には、テキストスニペットを20文字に制限しつつ大きな画像プレビューを許可する例として、<meta name="robots" content="max-snippet:20, max-image-preview:large"> が挙げられています。
なお、Discover向けの大きな画像は「max-image-preview:largeの設定またはAMPを使用して有効にしたもの」と説明されています。AMPを使っていないサイトなら、実質この1行が入口になります。
自社の記事1本で確認する手順
抽象論のままだと動けないので、記事を1本選んで通してみます。ここでは、直近で書いた記事のうち、いちばん読まれているものを対象にする想定で進めます。
- その記事をブラウザで開き、ページのソースを表示する。 WindowsならCtrl+U、Macなら⌘+Option+Uです。表示されたソース内を「robots」で検索します。
max-image-previewがあるか確認する。 何も出てこなければ無指定です。max-image-preview:largeが見つかれば、この条件はクリアしています。noneやstandardが入っていたら、そこが原因です。meta name="googlebot"など、別のクローラー向け指定がないか探す。 見つかった場合は要注意です。理由は次の節で書きます。- アイキャッチ画像の実寸を確認する。 画像を右クリックして「新しいタブで画像を開く」を選び、URLを直接開けば実際のサイズが分かります。幅が1,200ピクセル未満なら、ここが詰まりどころです。
og:imageで指定している画像が何かを確認する。 ソース内を「og:image」で検索します。指定しているURLが、記事のアイキャッチではなくサイトのロゴになっていないかを見ます。- 同じ確認を、記事テンプレート全体に広げる。 1記事だけの問題ではなく、テンプレートで一括して直せることがほとんどです。
ここまでで、たいていは「robotsメタタグが無指定」「画像の幅が足りない」「og:imageがロゴ」のどれかに当たります。3つとも直せるのは、記事を書き直すより先です。
手順を1つずつ振り返ると、2番めは1行の追加で終わります。4番めは画像の書き出し設定の変更なので、次の記事から効きます。5番めがいちばん見落とされやすく、そして効き目が大きいところです。
つまずきやすい3つのポイント
ネガティブなルールが混ざる
3番めの手順で別クローラー向けの指定を探したのは、これが理由です。複数のクローラーに異なるルールが指定されている場合、検索エンジンはネガティブなルールを組み合わせて使用する、と説明されています。
サイト全体にはmax-image-preview:largeを入れたのに、テンプレートの一部に古いgooglebot向けの指定が残っていて打ち消される、という形は起こりえます。「入れたはずなのに変わらない」ときは、1か所だけでなくソース全体を見てください。
ついでに1つ。Google検索は、必ずしもHTMLのhead内にrobotsメタタグを置く必要はなく、bodyセクションにあるrobotsメタタグも尊重します。headだけ見て「無い」と判断すると取りこぼします。
画像が勝手に切り抜かれる
Googleは、Discoverで使用する画像を自動的に切り抜こうとします。ここを知らないと、被写体が端に寄った画像を使って、肝心の部分が消えたカードが出ることになります。
自分で切り抜く場合は、横向きで使えるように適切に切り抜いて配置し、アスペクト比が自動的に適用されないようにするのがすすめられています。縦長の画像を16:9に切り抜くなら、og:imageで指定する切り抜き後のバージョンに重要な部分が含まれているかを確認します。
実務的には、こう考えると迷いません。伝えたいものを、画像の中央に置く。
ロゴとテキスト過多の画像
schema.orgマークアップやog:imageメタタグでは、サイトのロゴのような一般的な画像を使わないこと、テキストが多すぎる画像を使わないことが、あわせてすすめられています。
見出しをそのまま大きな文字で載せた「文字だけアイキャッチ」は、ここに触れます。カードのタイトルと画像内の文字が二重になるので、読み手にとっても情報が増えません。
出たかどうかは、どこで分かるか
設定を直したあと、確認先はSearch ConsoleのDiscoverパフォーマンスレポートです。ただし、ここに1つ条件があります。
このレポートは、データの表示回数が最小のしきい値に達している場合に、過去16か月間にDiscoverに表示されたコンテンツの表示回数・クリック数・クリック率(表示された回数のうち実際にクリックされた割合)を表示します。裏返すと、まだ表示回数が少ないうちは、レポート自体が見当たらないことがあります。
「レポートが出ていない=設定が間違っている」ではありません。表示がまだ積み上がっていないだけ、という状態と区別がつかないためです。判断は、次のように分けると迷いません。
| 状態 | 見るべきところ | 次の一手 |
|---|---|---|
| レポートが表示されない | ソース上のmax-image-previewと画像の幅 | 設定を直して、表示が積み上がるのを待つ |
| 表示回数はあるがクリックが少ない | カードの画像とタイトルの見え方 | 画像の切り抜きとog:imageの指定を見直す |
| 表示回数が急に落ちた | Search Consoleの手動による対策 | 違反がなければ設定変更以外の要因も疑う |
3行めについて、補足が要ります。Discoverのユーザー体験を改善するGoogleの継続的な取り組みによって、コンテンツの質や公開頻度とは関係なくサイトのトラフィックが変化する可能性がある、と説明されています。
つまり、急落=ペナルティとは限りません。ポリシー違反があればSearch Consoleに手動による対策が表示されるので、まずそこを確認します。表示がないなら、原因を自分の記事だけに求めても答えは出にくいところです。
設定の次にやること
ここまでは、出たときに損をしないための整備です。出る確率そのものは、別のところで決まります。
Discoverは、Google検索の一部として、検索が使うのと同じシグナルやシステムの多くを利用して、ユーザー第一の有用なコンテンツを判断すると説明されています。だから、Discoverだけの攻略法を探すより、検索向けの考え方をそのまま持ち込むほうが早いです。
1つだけ、明確に避けるべき手法があります。プレビュー(タイトル、スニペット、画像)に誤解を招く内容や誇張した内容を入れて注目を集めたり、内容を理解するのに必要な重要情報を伏せたりして、人為的にエンゲージメントを高めるクリックベイトのような手法です。公式に「避ける」とされています。
短期のクリックは取れるかもしれません。ただ、フィードは同じユーザーに何度も出る面です。期待外れが積み上がる形の設計は、割に合いません。
今日の自己点検リスト
最後に、そのまま当てはめられる形にまとめます。
| 確認項目 | 満たしていない場合の直し方 |
|---|---|
| ページがインデックス登録されている | Search ConsoleのURL検査で登録状況を確認する |
max-image-preview:largeがソースにある | テンプレートのheadに1行追加する |
noneやstandardが残っていない | 古い指定を削除する |
| 別クローラー向けの打ち消し指定がない | googlebotなど個別指定の中身を確認する |
| アイキャッチの幅が1,200ピクセル以上 | 画像の書き出しサイズを変更する |
| 総ピクセル数が30万以上・比率が16:9 | 1,280×720を最低ラインの目安にする |
og:imageがロゴになっていない | 記事固有の代表画像を指定する |
| 重要な被写体が画像の中央にある | 自動の切り抜きを前提に構図を調整する |
上から4つは記述の話なので、テンプレートを直せば今日のうちに手を打てます。下の4つは画像制作のルールなので、次に作る記事から効きはじめます。両方を同時に始めるのが、いちばん早い順序です。
検索結果のサムネイルが出ない問題も、max-image-previewが絡む点で地続きです。あわせて確認するなら、検索結果にサムネイル画像が出ない原因と直し方も見てみてください。
出典
