カテゴリ・タグページのnoindexは一律にしない:残す基準と5ステップ
「タグページはSEOに悪いので、まとめて検索エンジンに登録させない設定(noindex)にしましょう」。そう書かれた解説を読んで、管理画面の一括設定に手が伸びる。その手を、いったん止めてください。
一律にするかどうかを決める前に、確かめておきたいことが一つあります。その一律noindexが解決するとされている問題は、Googleの公式ドキュメントにそう書かれているのか、という点です。
読み比べると、ずれが出てきます。クロールの無駄を減らす手段としてのnoindexは、公式ガイドが名指しで「使うな」と書いている使い方でした。重複についても、公式の書き方は世間で流通している説明よりずっと穏やかです。
だから、残すか外すかは一律では決められません。決め手になるのは、そのページに記事が何本ぶら下がっているかと、そのページ自身の言葉があるかどうか。以下、公式が実際に書いている範囲だけを土台にして、仕分けの手順と判定表に落とします。
「クロールの無駄を減らせる」は、公式が名指しで否定している
まず、いちばん強い誤解から。
Googleの「大規模サイトのクロール バジェット管理ガイド」には、クロール量を減らしたいときの手段として noindexを使うな と明記されています。理由も同じ文に書かれています。Googleはそれでもそのページをリクエストし、HTTPレスポンスの中にnoindexのメタタグやヘッダーを見つけてから、そのページを落とす。つまりクロールの時間は消費されてしまう、という説明です。
順番を思い出すと納得できます。noindexは、ページを取りに行ったあとでしか読めません。取りに行かないと読めない指示で、取りに行く量を減らすことはできない。
ここは押さえておく価値があります。「タグページを一括noindexにしてクロールを節約する」は、公式の説明に照らすと目的と手段が噛み合っていません。
なお、このガイドは大規模サイト向けの文書です。同じガイドは、Googlebotのクロールの需要が、サイトの規模・更新頻度・ページの品質・他サイトと比べた関連性によって変わるとも書いています。数百ページ規模のブログで、巡回量そのものを心配する場面はそもそも多くありません。この線引きについては小規模サイトでクロールバジェットを気にしなくてよい理由に整理しています。
「重複コンテンツになる」も、公式の書き方はもっと穏やか
次に多いのが、重複を理由にした一律noindexです。
Googleの「重複した URL を集約する」ドキュメントが説明しているのは、こういう処理です。正規化とは、あるコンテンツの代表となる(正規の)URLを選ぶプロセスであり、正規URLとは一連の重複ページの最良の代表としてGoogleが選んだページのURLである。しばしば重複解消とも呼ばれる、と書かれています。英語版の要約には、Googleは最も完全で有用なページを正規URLとして選び、そのページをより定期的にインデックスする、という記述もあります。
読みどころは「選ぶ」という動詞です。罰する、ではありません。
希望を伝える手段も並べてあります。ページがHTTPで配信されているかHTTPSか、リダイレクト、サイトマップにそのURLが載っているか、そしてrel="canonical"のリンク注釈。これらでGoogleに好みを伝えられる、と書かれています。ただし、そのすぐあとに但し書きが続きます。Googleがさまざまな理由で、あなたが選んだものとは違うURLを選ぶことがある。
つまり、こちらの指定は最終決定ではありません。似たページがあること自体が事故なのではなく、代表を1つ選ぶ処理がそこで走っている、というのが公式の描き方です。canonicalそのものの扱いは重複コンテンツとcanonicalの考え方にまとめてあります。
公式が書いていること/書いていないこと
ここまでを、よく見かける言い方と突き合わせて並べます。
| よく見る言い方 | 公式ドキュメントで確認できるところ | 確認できないところ |
|---|---|---|
| タグページは重複だから減点される | 正規化とは一連の重複ページの最良の代表となるURLを選ぶプロセス。最も完全で有用なページが選ばれる | 減点・ペナルティという記述 |
| クロールを節約するためにnoindexにする | 大規模サイト向けガイドは「noindexを使うな」と明記。Googleは結局リクエストし、noindexを見てから落とすため、クロール時間が無駄になる | 一律noindexで巡回効率が上がるという記述 |
| noindexにすれば検索結果から消える | noindexはmetaタグ、またはX-Robots-Tagのレスポンスヘッダーで指定する | 反映までにかかる日数 |
| とりあえず全部除外しておけば安全 | クロールされたページがすべてインデックスされるとは限らない。クロール後に各ページが評価・統合・査定される | 一律除外が推奨だという記述 |
一つめの行が、この記事のいちばんの分かれ道です。減点を避けるための一律noindex、という前提が公式側に見当たらない。だとすると、判断の軸は「罰を避ける」ではなく「そのページが読者の役に立つか」に移ります。
二つめの行は、さきほどのクロールの話がそのまま入ります。三つめと四つめは、このあとの手順で効いてきます。特に四つめ。放っておいても、Googleは取りに行ったページを全部登録するわけではありません。
残すか外すかを決める5ステップ
手順にします。管理画面とSearch Consoleを開いて、上から順に進めてください。
- 一覧を作る。カテゴリとタグを、すべて書き出します。CMSの管理画面に一覧があるはずです。表計算に貼り付けて、名前とURLの2列にしておきます。ここで多くのサイトが、自分でも把握していない数のタグが並んでいることに気づきます。
- 記事数を数える。各カテゴリ・タグに、いま何本の記事が紐づいているかを右の列に足します。0本と1本は、この時点でほぼ結論が出ます。1本しかないタグページは、その1本の記事へのリンクが並ぶだけのページです。読者にとっての行き先は、記事そのものと変わりません。
- そのページ自身の言葉があるか見る。カテゴリページを実際に開きます。記事タイトルの一覧だけが並んでいるか、それとも「このカテゴリで何を扱っているか」を説明する文章が最初にあるか。ここが、残す価値をつくれるかどうかの分岐点です。
- 入口になっているか確認する。Search Consoleの検索パフォーマンスを開き、ページのフィルタでそのカテゴリURLを指定します。表示回数とクリック数を見ます。表示回数がついているカテゴリページは、すでに検索からの入口として機能し始めているサインです。ここでnoindexにすると、その入口を自分で閉じることになります。
- 分類して手を動かす。1〜4の結果を、次の判定表に当てて4つのどれかに振り分けます。振り分けたら、その場で作業まで済ませてください。一覧を作って満足すると、翌月には同じ状態に戻ります。
判定表:4つの行き先
| 記事数 | ページ自身の説明文 | 検索からの表示回数 | 行き先 |
|---|---|---|---|
| 0〜1本 | なし | なし | 削除・統合。似た意味のタグにまとめるか、タグごと消す |
| 2〜4本 | なし | なし | 統合を検討。上位の分類に吸収できないか見る。残すなら次の行を目指す |
| 5本以上 | なし | 少しある | 育てる。説明文を追加して案内ページにする。ここがいちばん機会損失が大きい |
| 5本以上 | あり | ある | そのまま残す。触らない |
| 何本でも | 自動生成のみ・意味の重複あり | なし | noindexを検討。ただし削除・統合で消せるならそちらが先 |
一行目は、ステップ2で見つけた「記事1本のタグ」がまさにこれです。読者の行き先が増えていないので、消しても失うものがありません。
三行目が、この表でいちばん見落とされます。記事が十分にあって、検索からの表示回数もついているのに、ページには記事タイトルが並んでいるだけ。一律noindexを実行すると、ここが真っ先に犠牲になります。育てる余地があるページを、育てる前に閉じてしまう形です。
最下行の「noindexを検討」に、あえて条件を付けているのには理由があります。noindexにしても、そのページ自体はサイトに残ります。しかもGoogleはnoindexのページもリクエストする、というのがさきほどのクロールバジェット管理ガイドの説明でした。消せるものは消したほうが、管理する対象が減ります。
5ステップを1つ通してみる
たとえば、記事が80本ある社内ブログを想定します。カテゴリが6つ、タグが54個。
ステップ2で数えると、54個のタグのうち31個が記事1本、9個が2本でした。よくある形です。書くたびに新しいタグを足していくと、こうなります。31個は判定表の一行目なので、その場で削除します。9個は近い意味どうしをまとめ、3つのタグに統合しました。
残ったタグは17個。ステップ3でカテゴリ6つを開くと、6つとも記事タイトルの一覧だけでした。ステップ4で表示回数を見ると、そのうち2つに表示回数がついています。判定表の三行目です。この2つには、扱っている範囲と読む順番を説明する短い文章を足しました。残る4つは記事数が5本未満だったので、2つに統合しています。
結果として、noindexを付けたページは0でした。削除・統合で対象が減り、育てる先が2つ決まった。一律noindexを最初に実行していたら、この2つの入口も一緒に閉じていたことになります。
このワークスルーで動いた数字は、あくまで一つの想定です。ただ、順番はどのサイトでも変わりません。削除・統合が先、育てるが次、noindexは最後。
つまずき所:robots.txtでブロックしたままnoindexを付けても届かない
noindexを使うと決めたときに、いちばん多く踏む落とし穴です。
Googleの「noindex を使用して検索インデックス登録から除外する」には、こう書かれています。robots.txtがそのURLをGoogleのウェブクローラからブロックしていると、クローラはそのタグを見られない。ブロックを外すには、robots.txtファイルを編集する必要がある。そして最後に、noindexのルールがGooglebotから見える状態になっているかを確認してください、と続きます。実装が正しいかは、URL検査ツールでテストできると書かれています。
順番はこうです。robots.txtでのブロックを外す。noindexを付ける。Googlebotから見えることを確認する。
この2つを同時に設定して「消えない」と悩む状態については、noindexを設定したのに検索結果から消えないときに詳しく書いています。
もう一点。同じドキュメントには、検索エンジンによってはnoindexのルールを別の解釈で扱うことがあり、その結果ページが表示され続ける可能性がある、という記述もあります。Google以外も含めて、設定すれば必ず即座に全部から消える、という前提は置かないほうが安全です。
なお、指定の方法は2つあります。HTMLの<head>セクションに<meta name="robots" content="noindex">を置く方法と、HTTPレスポンスヘッダーでX-Robots-Tag: noindexを返す方法。後者はPDFや動画・画像といったHTML以外のファイルにも使えると書かれています。カテゴリ・タグページであれば、前者で足ります。
「育てる」側の基準は、誰が・どうやって・なぜ
判定表の三行目に振り分けたページに、何を書けばいいか。ここは公式のコンテンツ指針が使えます。
「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」は、自分のコンテンツを独自性・網羅性・価値の観点で自己評価し、外部からのフィードバックも考慮するよう勧めています。そのうえで、誰がそのコンテンツを作ったのか、どのように作られたのか(自動化やAIの利用を含む)、そして最も重要な点として、なぜ作られたのかに着目せよ、と書かれています。優先すべきは人の役に立つことだ、とも。
カテゴリページに当てはめると、書く内容は絞られます。
- このカテゴリで何を扱い、何を扱わないのか
- どの順番で読むと分かりやすいか
- 誰に向けて書かれているか
3〜5行で足ります。長さより、記事タイトルの一覧からは読み取れない情報が1つでも増えているかどうかです。自動生成された一覧に、人の判断が乗る。それが「育てる」の中身です。
自己点検チェックリスト
作業のあと、この5つを確認してください。
- 記事0〜1本のタグページが残っていない
- 検索からの表示回数があるカテゴリページをnoindexにしていない
- 残したカテゴリページに、一覧以外の説明文がある
- noindexを付けたページが、robots.txtでブロックされていない
- noindexを付けたページを、URL検査ツールで確認した
上から3つは、この記事の判定表がそのまま対応します。下の2つは、設定が届いているかの確認です。
最後に、いちばん外してほしくない一点だけ繰り返します。一律noindexは、判断を省く方法であって、判断の結論ではありません。削除・統合で減らし、価値のあるページは育て、それでも残る薄いページにだけnoindexを使う。この順番なら、閉じなくていい入口を閉じずに済みます。
出典
